グラフト
【読み方】ぐらふと
グラフトとは、移植手術全般を幅広く指す医療用語ですが、歯科において行われるグラフトは、主にインプラント治療の際に併用される骨移植(ボーングラフト)です。
インプラントの支台を顎に安定して埋め込むためには、元々歯があった歯槽骨がある程度じゅうぶんに残っている必要があります。
しかし、歯が抜けたまま放置していたり、歯周病や嚢胞などで歯槽骨は退化して減ってしまい、そのままだとインプラントの支台を埋め込むことができません。
そこで、自分の骨を細かく砕いた粉「自家骨」や「人工骨材料」を使って歯槽骨を再生させてインプラント治療が可能な状態に導きます。
人工骨には主にハイドロキシアパタイトやB-TCPなどのリン酸カルシウム系の材料が使われますが、治療の成功率は自家骨に劣ります。
自家骨は腸骨や顎角(アゴのエラの部分)、オトガイなどから採取し、ボーンミルなどで細かく砕いて使用します。
これ以外にも、顎変形症の治療や外傷による骨の欠損などにもグラフトが行われることがあります。