「し」の歯科用語一覧

「し」の歯科用語一覧

  • シェード

    【読み方】しぇーど

    シェードとは歯の色の事を指し、色の明るさや色調の事を指します。

    ホワイトニングを行う際にシェードガイド(歯の色の見本)を見て明度を決めていくのですが、日本人のシェードはだいたいA3~A3.5で、ホワイトニングを行うとA1ぐらいの白い歯になると言われています。

    ただ、黄色や茶色の色素は白くなりやすいのですが、グレーっぽい歯だと白くなりにくいとされています。
    また、シェードガイドは右から左へ行くにしたがって明度が増していき、ホワイトニングを行う際は痛みを伴わないように徐々にシェード改善をしていきます。

  • 歯牙

    【読み方】しが

    歯牙とは、歯学でいう「歯」のことです。

    例えば、親知らずを歯の抜けた箇所に移植することを「歯牙移植」といいます。

  • 歯科衛生士

    【読み方】しかえいせいし

    歯科衛生士とは、歯科医師のサポートを全般的に行い、歯科診療補助、歯科予防処置、歯科保険指導などを主な業務としています。

    歯科衛生士と歯科助手の大きな違いとは、歯科衛生士は歯の専門的な知識を持っているため医師のサポートはもちろん、歯に使う薬品の知識も得ているため取り扱うこともでき、患者の口の中に触れることもでき、歯石や歯垢の除去を行う事も法律上認められています。

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  • 歯科技工士

    【読み方】しかぎこうし

    歯科技工士とは、歯科医療に使用する補綴物(詰め物や被せ物や差し歯、義歯など)や、矯正装置を作成、修理、加工をする医療系技術専門職です。

    歯科技工士になるためには厚生労働大臣による免許が必要で、国家試験である歯科技工士試験に合格しなければなれません。

    歯科技工の作業を行う場所を歯科技工所といい、歯科技工所を開設するためには、開設場所や管理者の氏名等を、所在地の都道府県に届出をして認可をとる必要があります。

    また、歯科技工所において作業を行うためには、歯科医師が作成した歯科技工指示書という書類が必要となります。

  • 歯科口腔外科

    【読み方】しかこうくうげか

    歯科口腔外科とは、口腔周辺組織の手術、外科的治療を行う歯科医療です。

    歯科、矯正歯科、小児歯科に次いで、4番目に一般標榜科名(医院の看板にかかげられる診療科名)として認可されました。

    歯科口腔外科の診療範囲は、一般の歯科診療範囲に加え、口唇、頬粘膜、歯槽(顎骨の歯が埋まっている部分)、口蓋(口の中の天井部分)、口底、舌の前方2/3、顎骨、顎関節、耳下腺を除く唾液腺とされています。

    主な治療内容としては、抜歯の中でも特別な手術が必要となる難抜歯、インプラント、顎関節症や顎変形症にともなう手術、口腔腫瘍の摘出などです。

    一般の医院でも歯科口腔外科を標榜している医院は多いですが、大がかりな手術に対応する設備は備えていないことも多く、その場合には、大きな病院の口腔外科へ紹介して連携治療を行います。

  • 自家骨

    【読み方】じかこつ

    自家骨(じかこつ)とは、骨が足りない部分に骨を増殖させる移植術のうち、自分自身の骨を移植する自家骨移植を行う際に使う骨のことです。

    移植術に使う骨は、自分自身の自家骨、他人や動物の骨、人工材料を使った人工骨があります。自家骨を使った移植は、拒否反応がおこらず身体への定着がいいので、安全な方法だと言われています。

    しかし一方で、健康な他の部位の骨を削らなければいけないので、その負担を考えると広い範囲への移植はできないデメリットもあり、自家骨だけでの移植が難しい場合には、人工の骨補填剤を混ぜて行います。

    歯科での骨移植で使われる自家骨は、下顎の親知らずの外側付近やオトガイ(下顎の前歯の下部)から主に採取されます。

  • 歯科助手

    【読み方】しかじょしゅ

    歯科助手は、歯科医院において受付・会計、歯科医師や歯科衛生士の診療サポートなどの業務を行います。

    主な業務内容は以下のとおりです。

    1. 受付業務
      受付、会計、予約などの電話応対や患者さんの誘導などを行います
    2. 事務作業
      カルテの整理や、在庫の管理などを行います
    3. 診察室管理
      歯科機器の準備、術後の機器の保守や消毒、薬品の整理や発注などを行います
    4. 診療介助
      治療に合わせたバキューム操作、セメントの練和といった作業を行います

    歯科診療補助は歯科衛生士法に基づき、歯科衛生士と一部の業務を除いて看護師にしか許されていないため、歯科助手が行うことはできません。

    歯科助手になるための国家資格はありませんが、基本的な知識を備えた人材を確保する目的で日本歯科医師会による認定資格があります。

  • 歯牙破折

    【読み方】しがはせつ

    歯牙破折とは、外傷や転倒、殴打などの外力的な作用によって歯とその周辺歯周組織に起こった損傷の事で、外力によって歯の表面や根元が欠けてしまったり、折れたりしている歯を指します。

    歯牙破折のみであれば、レジンをかぶせて修復させる事ができますが、神経が飛び出している、息をするだけでもしみる、ひどい痛みを伴う、など様々なケースがあるのでそれに合わせて治療方法を変えていかなければいけません。

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  • 歯牙漂白

    【読み方】しがひょうはく

    歯牙漂白とはその名の通り歯を白くする事で、ホワイトニングやブリーチングと呼ばれる事もあります。

    歯を削る事もなく、自分の歯を残しながら白くする事ができますが、すべての人が行えるというわけではなく、医師の判断によって行えるかがわかります。

    歯牙漂白では薬剤の他にレーザー光線などを使って歯のクリーニングを行います。また、歯の表面の色(着色)を落とす方法や、歯の内部の着色を落とし、歯そのものの色を白くする方法もあります。

  • 歯冠

    【読み方】しかん

    歯冠とは、エナメル質に覆われた歯の上方部分で、通常は歯肉より上に露出しています。

    それに対して、エナメル質の無い歯の下方部分は歯根といい、通常は歯肉に埋まっていますが、歯肉がやせてくると露出して見えることもあります。

    歯冠は、一番外側を硬いエナメル質が覆い、その内側に象牙質があり、内部の歯髄を守っています。

    う蝕(むし歯)や外傷によってエナメル質や象牙質が侵食された場合は、その部分を補修する処置をしなければいけません。

  • 歯冠形態修正

    【読み方】しかんけいたいしゅうせい

    歯冠形態修正とは、歯の一部がその形によって外傷を起こしてしまう場合、歯のエナメル質の部分を削って形を整える修正の事を指します。

    歯のかみ合わせを正す目的で行われることもあり、矯正治療後の歯の安定化や障害の除去のために行う事もあります。
    しかし、一度削ってしまった歯は元の形態に戻すことが困難なため、医師との相談の上で検査、治療を行っていきます。また、歯に炎症がある場合は、炎症が改善するとともに歯の位置が正常な位置に戻る事もあるので経過を見て判断します。

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  • 歯間鼓形空隙

    【読み方】しかんこけいくうげき

    歯間鼓形空隙(しかんこけいくうげき)とは、隣の歯と接する面の前後にできる隙間のことです。

    隙間は隣の歯と接している面が一番狭く、歯の前面部と背面部に向かって広くなっています。それを上から見ると和楽器の鼓(つづみ)のような形であることから、このような名前がついています。

    歯は前面から見ると、隣の歯とぴったり並んでいるように見えますが、実際には根に近くなるほど細くなっています。そのため、隣の歯とは接さず、少し隙間ができます。

    健康な状態であればその隙間は歯肉が満たしていますが、加齢や歯周病によって歯肉がやせてくると、隙間が目立ってきます。

    歯間鼓形空隙には食べかすや汚れが詰まりやすいので、歯間ブラシやフロスで清掃することが必要です。

  • 歯間乳頭

    【読み方】しかんにゅうとう

    歯間乳頭とは、歯と歯の間にある歯肉の事を指し、乳頭歯肉とも呼ばれます。
    歯間乳頭は弱い上に腫れやすく、歯垢が溜まる場所でもあるので失われやすい部分でもあります。

    歯と歯の間に三角形の隙間ができ、この隙間の事をブラックトライアングルと呼びます。
    歯間乳頭が失われる原因としては、歯周病の他に加齢によるもの、間違った歯磨き法、歯間ブラシによる歯茎のダメージ、歯肉を切らなければいけない外科的歯科治療などがあげられます。

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  • 歯間ブラシ

    【読み方】しかんぶらし

    歯間ブラシとは、歯と歯の隙間に付着している歯垢を落とすために使われる器具の事を指します。

    歯と歯の隙間の歯垢は、歯磨きしただけでは50%程度しか落とす事ができないため、虫歯や歯周病予防のために使われています。

    歯間ブラシには様々なサイズがありますが、形状は針金に歯ブラシの毛が螺旋状についているグリップタイプ、糸巻きタイプ、ホルダー付きフロスなどがあり、その中でもストレートタイプ、L字タイプと2パターンで分かれています。

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  • 歯頸部

    【読み方】しけいぶ

    歯頸部(しけいぶ)とは、歯根と歯冠の境界、つまり歯と歯ぐきの境目のことです。

    通常、歯頚部は歯肉のちょうど縁くらいに位置します。しかし、加齢や歯周病などで歯肉がやせてくると、歯頚部が露出してきます。

    大臼歯は歯頚部が細くしまった形状をしているため、歯根内部の治療がやりにくい場合があります。歯頚部には欠損ができやすく、う蝕になったり知覚過敏になったりしやすい部位でもあります。

  • 歯垢

    【読み方】しこう

    歯垢とは、黄白くネバネバした状態のもので、プラークとも呼ばれます。食べかすなどではなく細菌の塊で、1mgの歯垢には約300種類の細菌が数億個存在しています。

    歯の表面に付着しやすく、磨き落としきれなかった歯垢はやがて歯石に変化し、歯磨きでは取り除く事ができなくなって歯周病の原因となります。
    歯垢中の細菌は口の中に入れた食べ物をエサにしてさらに数を増やし、歯と歯の間や磨きにくい場所にも入り込み、歯石となって古くなるにつれてどんどん硬さを増して溜まっていきます。

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  • 歯根

    【読み方】しこん

    歯根とは、歯茎に埋まっている歯の部分の事を指します。

    歯の下部の歯槽骨の中に入っている部分で、構造は歯根の表面からセメント状、象牙質、根管となっています。歯根が顎骨に挿入されている部分の事を歯槽と呼びます。

    歯根は虫歯が原因で歯根膜炎という炎症を起こす事もあり、そうなった場合は歯根だけではなく、その周辺の歯槽骨にまで及んで炎症を広げる可能性があります。

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  • 歯根吸収

    【読み方】しこんきゅうしゅう

    歯根吸収とは、歯科医療の中の矯正治療におけるデメリットのひとつで、歯の根元が矯正治療によって溶けてしまう事を指します。

    矯正治療では必要以上に歯に負担をかけたり、歯をずらす位置が大きかったり、歯の状態が悪く治療期間が長くなってしまったりすると歯根吸収が起きてしまうのです。
    歯根吸収を防ぐために精密検査や定期健診が行われますが、なによりも患者の協力やデメリットがある事の理解を求められます。

    関連用語
  • 歯根のう胞

    【読み方】しこんのうほう

    歯根のう胞とは、根尖性歯周組織疾患(こんせんせいししゅうそしきしっかん)の一種であって、虫歯が進行して歯の神経を腐らせ、歯の根の部分に膿みの袋ができて炎症を引き起こす病気の事を指します。

    症状としては一時的に痛みを伴いますが、そのまま放っておくと痛みが引き、ものを噛んだときに違和感を感じたりしますが、さほど気にならない場合もあるので放置してしまう人が多い病気です。
    抗生物質で炎症を抑えるか、元となる部分を取り除く事で治療できますが、ひどい場合には抜歯となります。

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  • 歯根膜

    【読み方】しこんまく

    歯根膜とは、歯槽骨とセメント質との間に存在する強力な密線維性結合組織であって、コラーゲンを主成分としたもので、歯と歯槽骨を結び付ける膜の事を指し、クッションのような役割をする重要な組織です。

    毛細血管やリンパ液などの流れにも関係しており、厚さは0.25mmほどだと言われています。
    歯を抜歯しても歯根膜が傷ついていなければ、また歯槽骨とくっつくことができます。

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  • 歯根膜炎

    【読み方】しこんまくえん

    歯根膜炎とは、歯髄炎が進行して歯根から歯根膜に炎症が広がった状態の事を指します。

    歯根膜炎の原因は、虫歯などの細菌感染から引き起こし、持続的な痛みとともに歯が浮くような感覚、ものが噛めなくなるほどの痛み、歯茎の腫れなどが症状として表れます。
    歯垢膜炎の治療法としては、急性である場合は抗生物質、または坑炎症剤を投与し、慢性である場合は消毒を行った上で充填を行います。

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  • 歯式

    【読み方】ししき

    歯式とは、歯科診療やカルテなどに記載するために用いる歯を表記する記号や呼称の事を指します。

    永久歯の場合、親知らずを含めて上下左右で8本ずつの歯があるので1~8番というように呼ばれています。
    正中に近い歯から1番、2番と呼ばれ、奥にいくにしたがって数字が増えていきます。乳歯の場合はAからEまでのアルファベットを用いて呼称され、自分から見て右にある歯を右側、左にある歯を左側と呼びます。

    関連用語
  • 歯質

    【読み方】ししつ

    歯質とは、歯を構成している成分の事を指し、エナメル質、象牙質、セメント質の事を言います。
    これらの歯質が口腔内に存在する虫歯菌(ミュータンス菌)の作り出す酸によって溶かされ、虫歯や歯周病を引き起こしてしまいます。

    間違った歯磨きなどで歯質が損傷を受けてしまうと、象牙質知覚過敏症になってしまい、歯根が露出した状態になってしまうということもあります。
    歯質を守るためには正しい歯磨きと適度な歯間ブラシの使用、正しいかみ合わせなどが重要になります。

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  • 歯周炎

    【読み方】ししゅうえん

    歯周炎とは歯肉、歯根膜、セメント質、歯槽骨からなる歯周組織が最近の塊であるプラークによって破壊される疾患です。

    初期は歯肉のみに起こる炎症(歯肉炎)から始まり、徐々に歯周組織全体を侵していきます。
    これを放置してしまうと抜歯しなくてはいけなくなります。歯周炎は慢性疾患と言われていますが、増悪期、静止期を繰り返しているのが事実です。

    痛みがあったり出血した時は気になっても、症状が軽くなると忘れてしまう事が多く、治療が遅れる場合があります。早期発見、早期治療が大切です。

  • 歯周組織

    【読み方】ししゅうそしき

    歯周組織とは、歯を支える周囲組織の総称です

    具体的に軟組織には歯肉、歯根膜、硬組織にはセメント質、歯槽骨があり、これら4つの組織を指しています。
    その中の1つ歯根膜は歯周靭帯とも呼ばれており、コラーゲンでできた太い束のような歯根膜組織で構成されています。

  • 歯周病

    【読み方】ししゅうびょう

    歯周病とは、歯を支える周囲の歯槽骨が減り、歯周の周りの炎症と相まって歯にダメージを与える疾患です。
    放置してしまうと最後には歯が脱落します。

    歯周病は15歳未満の若年者には3人に1人の割合で見られ、25歳以降の方には80パーセントを越える歯周病の初期症状が見られます。

    歯周病の主な原因は歯の汚れであり最近の塊、プラークが作り出しています。
    歯茎からの出血、歯がゆれる、などの症状があれば、歯周病を疑い歯科医院での診療を受けるべきでしょう。

  • 歯周ポケット

    【読み方】ししゅうぽけっと

    歯周ポケットとは歯と歯茎の境目となる溝の事です。

    歯と歯茎は肉眼では隙間なく繋がっている様に見えますが、実際は僅かな隙間が存在し、この部分に汚れがたまる事によって歯周病を発症する原因になります。

    さらに、汚れがたまった部分は最近により歯槽骨がとかされ歯周ポケットは深くなります。この場合の治療法は歯周ポケット内部の汚れを取り去り、炎症を抑える事により歯槽骨の破壊を防止します。

    歯周ポケットが汚れるのを防ぐ為には日々のブラッシングをしっかり行うのが第一です。

  • 歯周ポケット掻爬

    【読み方】ししゅうぽけっとそうは

    歯周ポケット掻爬とは、歯周ポケットの深さが3ミリから4ミリ前後と言う場合に行われる、比較的軽めの歯周病に対する手術です。

    麻酔をかけ、歯石や血膿みと一緒に器具で掻き出し歯肉を取り除くため、肉眼では確認する事が難しく、手術の難易度はかなり高いと言われています。
    この手術により炎症が治まった歯周ポケットは、毎日のブラッシングを正しく行う事によって最大の効果が得られ、最終的に歯肉は歯と再び結合しポケットはなくなります。

  • 歯髄

    【読み方】しずい

    歯髄とは歯の内部において存在する組織で、簡単に言うと歯の神経です。

    機能は歯の感覚を司る(痛みを認識させる、デンティンブリッジを形成し刺激を遮断する)、口腔上皮を文化させ、エナメル器形成を誘導する、象牙質を生産し、象牙芽細胞とその突起を通じて象牙質を養う、などです。

    さらに修復象牙質を作り出す働きもあり、細菌感染などによる炎症が起こった場合も、それに対して免疫反応を働かせる事ができます。

  • 歯髄炎

    【読み方】しずいえん

    歯髄炎とは歯髄に起こる疾患の1つです。歯髄に何らかの刺激が加わる事で発生する炎症です。

    刺激の原因は物理的、生物的、神経的なものと様々なケースが考えられます。
    大きく分けて急性歯髄炎、慢性歯髄炎の2つがあり、急性歯髄炎は炎症が歯冠部歯髄に限局している炎症の事を指します。

    慢性歯髄炎は虫歯の進行により歯髄が露髄したりする場合などに起こります。
    老齢の方の場合は潰瘍を作り慢性潰瘍性歯髄炎となる場合が多いです。

  • 歯石

    【読み方】しせき

    歯石とは口腔内の付着物が石灰化し、なかなか除去する事ができない沈着物の事です。

    歯肉緑より上の歯石を歯肉緑上歯石と言い、歯肉緑よりも下部の歯石を歯肉緑下歯石と呼び分けます。

    歯肉緑上歯石は形成速度が速いのが特徴ですが、紙面への固着力自体はそれほど強くなく、スケーラーを使った処置で簡単にとる事ができます。逆に歯肉緑下歯石は形成速度自体は遅く歯面への固着力が非常に強い、と真逆の性質を持っています。

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  • 歯槽骨

    【読み方】しそうこつ

    歯槽骨とは顎骨と歯牙を結合させている骨の事で、歯槽突起とも呼びます。
    詳しくは固有歯槽骨と支持歯槽骨に分けられ、解剖学的には独立した骨体ではありません。

    内部構造は固有歯槽骨はシャーピー繊維が埋め込まれている線維骨と繊維骨の外側にある層板骨、支持歯槽骨は内板と外板を作る皮質板と皮質板と固有歯槽骨の間にある海面骨に分けられます。
    また、歯根と歯根の間にある歯槽骨の事を歯槽中隔と呼び、この部分には脈管や神経の通り道になる栄養管があります。

  • 歯槽膿漏

    【読み方】しそうのうろう

    歯槽膿漏とは、歯を支えている骨が減少した場合に歯茎からの出血、歯茎の腫れ、口臭や歯のグラつき、食べ物を噛む時の痛みなどを伴う疾患です。
    歯周病の代表格として認識されており、世界人口の7割が歯槽膿漏を含む歯茎の疾患に侵されています。

    従来は「歯槽膿漏は治らない」と考えられていましたが、適切な処置を行う事によってかなり状態を回復させる事が出来るようになりました。この背景には抗真菌剤などを使った薬が開発されるなどの歯科医学の進歩があります。

  • 支台歯

    【読み方】しだいし

    支台歯とは、クラウン(差し歯や被せ物)やブリッジを支えて維持するための歯のことです。

    クラウンの場合には、治療が必要な歯自体が支台歯です。この歯をクラウンが装着しやすいように削って形を整えたり、人工物で補ったりすることを支台歯形成といいます。

    また、人工の支台を顎骨に埋め込み、それを支台歯の代わりにして上に義歯を装着する場合もあります。

    ブリッジの支台歯は、欠損部の両側にある、ブリッジをかけるための歯のことを指します。この場合の支台歯は、他と区別して橋脚歯と呼ばれることがあります。

  • 失活歯

    【読み方】しっかつし

    失活歯とは、歯の中の神経が無くなってしまった歯の事を指し、無髄歯とも呼ばれます。失活歯は栄養が取れなくなるため、変色したり、輝きを失い脆くなってしまいます。

    失活歯を治療するためには、神経が入っていた管を綺麗にし、土台をつくってその歯全体に歯に近い色のかぶせ物を装着させます。
    神経がないので痛みはなく、オールセラミックスやメタルボンドといったものを使うので自然な見た目で仕上がります。

    関連用語
  • 試適

    【読み方】してき

    試適とは、作成した入れ歯、義歯などがしっかりと合い、きちんと噛めるかどうか噛み合わせを確認する為に口の中に仮付けして診査する事です。

    試適にはワックス試適とセラミック試適があり、ワックス試適はロウを使用し、歯の外形全般(歯の色、形)の最終確認を行うものです。
    セラミック試適はかみ合わせを含めた最終確認を行い、問題がなければ歯のツヤ焼きを行い完成です。

  • 歯内療法

    【読み方】しないりょうほう

    歯内療法とは、歯の内部の治療のことをいいます。

    通常は、 歯の根の中の管(根管)に関した治療を歯内療法と呼んでいます。

    具体的な治療内容としては、う蝕治療の際、薬剤を使って炎症をおこしている歯髄を鎮める保存療法や、侵された象牙質を削り薬剤を貼り付ける覆髄法、侵された部分だけの歯髄を取り除く一部歯髄除去法(断髄法)があります。

    歯髄の保存ができない場合には、歯髄を抜いて周囲を消毒し、その内部に薬剤をつめてふたをする全部歯髄除去法(抜髄法)などがあります。

    歯内療法が必要になるのは、象牙質深くまで侵されたう蝕や歯髄炎、根尖性歯周炎などです。

  • 歯肉

    【読み方】しにく

    歯肉とは、口腔粘膜の一部にあたり、歯周組織の1つとして数えられている部位です。
    健康な歯肉はピンク色をしており歯面にぴったりとくっついています。

    歯肉の種類は歯肉の大部分を占め、セメント質や歯槽骨に結合している付着歯肉、歯と歯の間の部分にあたる歯間乳頭、歯肉溝を形成している遊離歯肉の3種類があります。
    歯肉は口腔衛生状態が不適切だった場合に多くの歯周病を発症する部位でもあり、適切なブラッシングでの予防が大切です。

  • 歯肉圧排

    【読み方】しにくあっぱい

    歯肉圧排とは、差し歯を作る際、差し歯が自然に歯肉から生えているように見せるよう製作するために、一時的に歯肉を広げて歯の辺縁部を精密に型取りできるようにする作業です。
    主に歯と歯肉の間に細い糸を入れて型取りをします。

    歯肉圧排は、非常に手間のかかる処置のため、あまり一般的には行われていません。
    しかしそのメリットは大きく、根元近くまで型取りができるため精密なクラウ ン(歯のかぶせ物)が作成できます。

    また、歯肉への負担からくる歯肉のヤセ、 黒ずみを防ぎ、より美しい仕上がりを実現することができます。

  • 歯肉炎

    【読み方】しにくえん

    歯肉炎とは、歯周病の中でも最も一般的な疾患の1つとされており、歯肉が赤く腫れる事により出血しやすくなってしまいます。

    初期は固いものを噛むと歯茎から血が出る、などの症状が見られ出血の際もそれほど痛みは伴いません。しかし、治療をせずに放置してしまうと歯肉炎は悪化し、さらに深刻な歯周病を併発し歯が脱落するなどの恐れがあります。様々な要因で歯肉炎は発症しますが、最も多い要因はプラークによるものだと考えられています。

  • 歯肉縁下

    【読み方】しにくえんか

    歯肉縁下とは、歯肉より下の部分、つまり歯根と歯肉が接している部分をいいます。

    また、歯肉縁(歯と歯ぐきの境目)より上の、外から見えている部分のこと歯肉縁上(しにくえんじょう)と呼びます。

    通常歯根と歯肉は接していますが、歯周病になると歯肉が歯根から離れ、歯肉縁下の部分に歯周ポケットという隙間ができます。

    その隙間である歯周ポケットにたまった汚れが歯肉から染み出た血液などと結びつき、頑固な歯石(歯肉縁下歯石)となります。

    歯肉縁下歯石は、歯周病を悪化させ歯が抜ける大きな一因になります。

  • 歯肉縁下歯石

    【読み方】しにくえんかしせき

    歯肉縁下歯石(しにくえんかしせき)とは、歯肉縁より下、つまり歯周ポケット内の歯根部分に付着した歯石のことです。

    通常歯根と歯肉は接していますが、歯周病になると歯肉が歯根から離れ、歯周ポケットという隙間ができます。

    歯周ポケット内の歯石は、歯周ポケットから染み出た血液のヘモグロビンなどが混じるために濃い茶色や黒っぽい色をしています。そのまま放置しておくと歯周組織が深く侵され歯が抜けてしまうため、歯石を除去する必要があります。

    歯肉縁下歯石は、外からは見えない部分に付着するため、通常の歯石取りでは除去できません。

    特殊な器具を使って歯周ポケット内の歯石を取り除く、スケーリング・ルートプレーニング(SRP)という歯周治療が必要です。

    特殊な器具を使ったスケーリング・ルートプレーニングという治療を行い、歯石がついて病変したセメント質も含めて削り取り、処置をする必要があります。

  • 歯肉ガン

    【読み方】しにくがん

    歯肉ガンとは、歯肉部分にできる腫瘍の事で、口腔内にできるガンとしては、舌ガンに次いで多いのがこの歯肉ガンです。歯肉ガンが発症する部位は下顎が最も多く、臼歯の部分にできるのがほとんどです。

    治療法は外科的処置のほかに、放射線療法、化学療法などがあります。
    手術後の5年生存率は上顎にできた場合で33%、下顎にできた場合で25%前後と良くなく、深刻な病だと言えるでしょう。

  • 歯肉溝

    【読み方】しにくこう

    歯肉溝とは、歯肉とエナメル質の間に生じる溝のことです。その深さは、個人差があり、歯の種類や部分によっても違います。

    歯肉溝は、健康な状態でも必ず存在しますが、歯周病がおこるとだんだん深くなり、2mm以上となると病的なものと判断される場合があります。

    深くなった歯肉溝は歯周ポケットと呼ばれ、歯周病判断の1つの材料となります。歯周ポケットが深くなると、そこに汚れやプラークが入り込み、歯周病が進行してしまうので適切なケアが必要となります。

  • 歯肉切除術

    【読み方】しにくせつじょじゅつ

    歯肉切除術とは、歯周病や歯肉増殖症などで増殖してしまった歯肉や歯周ポケットの除去、プラークコントロールのために行われる治療法の事で、歯肉をメスで切り取る歯周外科治療になります。

    歯肉切除術を行ったあとは、歯肉を綺麗に整えるために歯肉形成術を行う事が大半です。
    また、歯肉切除術を行うと、歯根が露出して知覚過敏や根面カリエスなどの問題を引き起こす可能性があります。

  • 歯肉増殖症

    【読み方】しにくぞうしょくしょう

    歯肉増殖症とは、炎症性歯肉増殖症、薬物性歯肉増殖症、特発性歯肉増殖症と、原因によって3つのケースに分けられる病気で、その名の通り歯肉が増殖している状態の事を指します。

    炎症性歯肉増殖症は、歯周炎や歯肉炎が原因で起こり、薬物性歯肉増殖症は坑けいれん剤の副作用の一種で起こり、歯の間の歯肉が徐々に大きくなって増殖します。
    また、特発性歯肉増殖症は、原因が不明である場合が多く、遺伝や分泌液の異常などと考えられています。

    これらの歯肉増殖症の共通した症状は、痛みはないが歯肉が硬く腫れ上がり、ひどい時には歯が隠れるぐらいになります。その影響によって歯並びが悪くなる事もあります。

  • 歯肉膿瘍

    【読み方】しにくのうよう

    歯肉膿瘍とは、歯周病、もしくは歯垢や歯石の中の細菌が歯肉に感染し、それが原因で化膿している状態の事を指し、歯周炎や歯槽膿漏の原因ともなります。

    歯肉膿瘍の症状としては、主に痛みを伴う歯肉の腫れで、抗生物質の投与や膿みを取り除く治療を行っていきます。
    また、原因となっている疾患の治療を行って改善していく方法もあります。膿瘍は放っておくと、その歯の周りの骨も溶かしてしまい、最終的に歯を抜歯したり骨を削る事になる可能性もあるので早急な治療が求められます。

  • シーネ

    【読み方】しーね

    シーネとは、手術をした後に患部を固定し傷を保護したり、止血をしたりするためのマウスピースです。「止血シーネ」と呼ばれています。

    また、歯ぎしりや顎関節症の予防に使われる「ナイトガード」というマウスピースも、シーネと呼ばれることがあります。

    もともとシーネは、「固定する」の意味を持つ言葉で、骨折をした際の添え木や、手の不自由な人が使用する装具などもシーネと呼ばれます。

    歯科用のシーネは、基本的に樹脂でできており、歯の型をとって、個人個人に合わせたものを作ります。

  • 歯胚

    【読み方】しはい

    歯胚とは、歯や歯周組織の元となる細胞のことです。

    歯胚から、徐々に象牙質が形成され、歯茎から歯が生えてきます。完全に歯が生えると歯胚は無くなります。
    成人になって生えてくる親知らずからは、歯胚を採取することも可能です。

    歯の再生治療のために多くの大学で歯胚を使った研究が続けられています。

    関連用語
  • 自発痛

    【読み方】じはつつう

    自発痛とは、何もしていない状態でも歯が痛むことです。
    歯の痛みは、神経の通る歯髄が危機にさらされているサインでもあります。

    最初は、冷たいものや熱いものがしみたときだけ痛みますが、だんだん少しの刺激にも痛みが走るようになり、じきに何もしていないときでも、心拍に合わせたようなズキズキと響く自発痛がおこるようになります。

    この段階までくると、歯髄がかなりのダメージを受けている可能性が高くなり、早急に歯髄の処置をする必要があると考えられます。

  • 自費診療

    【読み方】じひしんりょう

    自費診療とは、健康保険が適応されない治療のことです。「自由診療」ともいいます。

    法律で決められた範囲の治療に関しては、健康保険が治療費の一部を負担してくれるため、患者さん自身が払う金額は治療費の1~3割(健康保険の種類によって異なる)です。

    しかし、法律で認められている範囲以上の治療に関しては、全額患者さん自身が全額支払わなければなりません。また、そのような治療の費用は、医師自身が自由に設定することができるので、自費診療とも自由診療とも呼ばれます。

    基本的に健康保険が適応されるのは、「病気を治療するために最低限必要な内容まで」です。

    例えば、う蝕(むし歯)の治療なら、保険が適応される補綴物(詰め物や差し歯)は、金銀パラジウム合金などのいわゆる銀歯とレジンだけです。

    それ以上の審美性や高度な治療結果を求めてセラミックや金を使う場合には、全額自費負担になります。また、顎に異常が無い人の歯列矯正、ホワイトニング、インプラントなどもすべて自費診療(自由診療)になります。

  • 若年性歯周炎

    【読み方】じゃくねんせいししゅうえん

    若年性歯周炎とは、通常30歳代頃から徐々に発症する歯周炎が若いうちから発症している場合の事を指し、侵襲性歯周炎とも呼ばれています。

    若年性歯周炎は、通常の歯周炎よりも進行するスピードが速く、一般的な歯周病の治療法ではなかなか改善しない病気で、スケーリングやルートプレーニング、歯周外科治療と併せて抗菌剤や抗生物質などの薬剤治療を行う事になります。
    若年性歯周炎で使われる薬剤には副作用として高確率で下痢を引き起こします。

  • シャープニング

    【読み方】しゃーぷにんぐ

    シャープニングとは、歯周病治療の際に使われる歯石や歯の根に付着している細菌物質を取り除くために扱う器具(スケーラー、キュレットなど)を研ぐ道具の事です。

    スケーラーなどの刃先を鋭利にし、確実に細菌物質を除去させるため、シャープニングでよく研いで常に切れるようにしておきます。
    通常使われるスケーラーの数は、7~8週類程度あるため、このすべてをシャープニングしておく必要があります。

  • 充填

    【読み方】じゅうてん

    充填とは、歯にセメントやレンジなどを詰めることです。

    関連用語
  • シュナイダー粘膜

    【読み方】しゅないだーねんまく

    シュナイダー粘膜とは、上顎骨とその上部に広がる上顎洞の間を隔てる「上顎洞粘膜」を指した別称です。ちなみに解剖学的には、サイナスメンブレンといわれているようです。

    シュナイダーとは、最初に上顎洞の部分が空洞になっていることを報告したドイツの解剖学者の名前で、それに由来して歯科においては上顎洞粘膜をシュナイダー粘膜と呼ぶことがあります。

    この粘膜は、上顎洞へ異物が入り込まないように防ぐ役割をしています。

    上顎へのインプラント治療の際は、上顎洞方向へ上顎の骨を広げる手術をすることがありますが、その際、上顎洞粘膜(シュナイダー粘膜)も一度はがす必要があります。上顎洞粘膜は厚さ1mmに満たない非常に薄い粘膜なので、その取扱いには細心の注意が払われます。

    また、喫煙をしていたり他の疾患があったりすると、上顎洞粘膜が弱くなっていることがあるため、インプラント治療のときに破損してしまうリスクが発生する場合があります。

  • シュミテクト

    【読み方】しゅみてくと

    シュミテクトとは、歯磨きなどの際に知覚過敏が原因で冷たいものがしみたり、痛みを伴う場合に使用するものの事です。

    知覚過敏はカリウムイオンの濃度が低下しているため、硝酸カリウムを用いて知覚過敏の症状を抑制させる事ができます。
    ホワイトニングでの急性症状のためにシュミテクトを用いる事もあり、象牙細管の症状を軽減する目的で使われます。歯科ではもちろん、市販されているものもあります。

  • 上顎骨

    【読み方】じょうがくこつ

    上顎骨とは、顔面頭蓋を構成する皮骨性由来の骨の事です。
    顔面頭蓋の中で最も大きく、上顎の大部分を占めるのが上顎骨で、上顎の歯牙が釘植されている部分でもあります。

    上顎骨を含めた頭蓋骨のずれは、捻れをおこすだけでなく抜歯したり歯を削る事などでさらに頭蓋骨がずれてしまい、捻れまでも悪化させてしまいます。この事を防ぐためにも歯のかみ合わせの調節は欠かせないものとなります。

  • 上顎前突

    【読み方】じょうがくぜんとつ

    上顎前突とは、歯並びを矯正する人の中でも多く見られる症状であり、俗称で言えば「出っ歯」の事です。

    日本人の上顎前突は、上顎前歯の前方傾斜が多く見られます。上顎前突の原因は、子供の頃の呼吸法や指しゃぶり、遺伝など様々で、その症状によってアングル1級、アングル2級の2つのケースに分けられます。

    アングル1級とは、上下の顎の位置は正しいが、上顎の前歯が前方に出ているものの事を指します。
    アングル2級とは、上顎の前歯の位置は正しいが、下顎が後退しているために上顎が出ているように見える事を指します。

  • 上顎洞

    【読み方】じょうがくどう

    上顎洞(じょうがくどう)とは、上顎の骨の上部、小鼻の両脇あたりにある空間のことです。サイナスと呼ばれる事もあります。

    上顎洞は、鼻の穴=鼻腔(びくう)とつながる副鼻腔の1つで、額の前頭洞、両目の間奥の蝶形骨洞、目頭上の篩骨洞(しこつどう)とともに、鼻腔からおくられてくる空気の連絡通路の働きをしています。

    それら副鼻腔の中で、上顎洞が最大の空洞です。

    上顎洞の底の部分は、上顎の歯が埋没する歯槽部と接しています。そのため、上顎の奥歯にう蝕(むし歯)や炎症がおこると、上顎洞に膿が溜まる上顎洞炎がおきることがあります。この上顎洞を拳上させて行う治療法の事をサイナスリフトと呼びます。

    また、上顎の歯が抜け、その部分の歯槽骨が減ってしまった場合、インプラントを挿入するために、上顎洞の底の部分に骨を移植することがあります。

    そのように、上顎洞は鼻とつながる副鼻腔の1つですが、歯科領域でも重要な関わりをする部位です。

  • 上顎洞炎

    【読み方】じょうがくどうえん

    上顎洞炎とは、上顎の骨の上部で小鼻の両脇あたりに広がる空洞(上顎洞)付近に炎症がおき、膿が溜まった状態のことです。

    上顎洞は、鼻の穴=鼻腔(びくう)とつながる副鼻腔の1つで、額の前頭洞、両目の間奥の蝶形骨洞、目頭上の篩骨洞(しこつどう)とともに、鼻腔からおくられてくる空気の連絡通路の働きをしています。それら副鼻腔の中で、最大の空洞が上顎洞です。

    副鼻腔周辺におこった炎症はまとめて「副鼻腔炎」と呼ばれますが、そのうち上顎洞を中心におこったものを特に「上顎洞炎」と呼んでいます。

    上顎洞炎を含む副鼻腔炎は、「蓄膿症」ともいいます。副鼻腔はどれも鼻腔とつながっているので、副鼻腔炎=蓄膿症がおこると、鼻がつまったり、鼻の奥に痛みや違和感があったり、膿混じりの鼻水がでたりするようになります。

    副鼻腔炎のおこる原因となるのは、多くは鼻経由でおこる炎症なので、副鼻腔炎を治療するのは主に耳鼻科です。

    しかし、上顎洞に関しては上顎の歯の根元と非常に近いため、上顎の歯に発生したう蝕や感染によって、上顎洞に膿が溜まってしまうことがあり、その場合を「歯性上顎洞炎」といい、歯科での治療が必要となります。

  • 上顎洞癌

    【読み方】じょうがくどうがん

    上顎洞癌とは、上顎洞に発生する扁平上皮癌の事で、症状は花粉症と似たようなものが多い病気です。

    鼻の片側だけつまったり、鼻血、疼痛などがみられ、X線検査などで発見する事ができます。

    上顎洞癌は頚部リンパ節などに転移する事が多く、最悪の場合死亡してしまうケースもある怖い病気です。
    治療法は、化学療法や放射線療法を併せて行い、腫瘍をできるだけ小さくさせてから手術によって腫瘍部分をすべて摘出させます。

    関連用語
  • 上顎洞底挙上術

    【読み方】じょうがくどうていきょじょう

    上顎洞低拳上術(じょうがくどうていきょじょうじゅつ)とは、上顎歯槽骨が薄く、上顎洞の位置が低い場合に行われるインプラント治療の一種の事で、「サイナスリフト」とも呼ばれます。

    上顎洞低を押し上げて骨を填入し、歯槽骨の幅を確保させ、その部分に移植材を填塞する事により、上顎洞底部の位置を上げるインプラント併用術式となります。

    ただし骨があまりにも薄い場合は、インプラントの固定ができないために他の治療法が行われます。

  • 笑気ガス

    【読み方】しょうきがす

    笑気ガスとは、かすかに甘い香りがするガスで、笑気鎮静法に使用される亜酸化窒素の事です。

    無色透明で鎮静作用や弱い麻酔効果を得られるため、鼻から吸入させて不安感や恐怖感などのストレス、痛みを軽減させる目的で使われます。(ただし笑気ガスは麻酔効果を得られるだけで、麻酔とは違うものである。)

    多くの歯科でも使われるものですが、最近では産婦人科でも無痛分娩のために使われることもあります。

    関連用語
  • 小臼歯

    【読み方】しょうきゅうし

    小臼歯とは、歯列中央の一番大きな前歯から奥歯方向に数えて4番目と5番目の永久歯のことです。

    4番目が第一小臼歯、5番目が第二小臼歯と呼ばれ、上顎第一小臼歯、上顎第二小臼歯、下顎第一小臼歯、下顎第一小臼歯の4つが左右それぞれに、合計で8つあります。

    小臼歯の上下が咬み合わさる面には、咬頭と呼ばれる突起が、頬側と舌側に1つずつ、合計2つあります。咬頭の間には溝があり、上下の咬頭が咬み合わさるようになっています。

    小臼歯の奥は大臼歯で、これら臼歯が咬み合わさることで、食べ物をすりつぶしたりかみ砕いたりすることができます。

  • 小帯

    【読み方】しょうたい

    小帯とは、唇、頬、舌の粘膜が歯肉に移行する部分にみられる筋の事で、各粘膜と顎骨を結ぶヒダです。
    唇だと上下唇の中心から歯肉に伸びる筋の事で、上唇小帯、下唇小帯と呼ばれます。

    頬だと上下左右の奥歯付近に頬小帯があり、舌だと舌を上に上げた時、舌の裏側にある筋の事をいい、舌小帯と呼ばれます。
    この小帯が過剰に発達したり、付着している位置に異常がある場合の事を、小帯異常と呼びます。

  • 小児歯科

    【読み方】しょうにしか

    小児歯科とは、歯科診療科のひとつで、一般に成人に至るまでの患者を担当する歯科のことです。

    子どもの乳歯には永久歯とは違った特徴があり、また、他の組織も成長途中の段階なので、大人とは違った治療や対応が必要になってきます。

    小児歯科を看板に標榜している医院では、子どもに対応した治療を行える器具や環境を備えているということになります。

    また、子どもに対しては精神面でも特別な配慮が必要で、小児歯科においては治療の技術以上に、いかに恐怖感を与えず治療を受けてもらえるかということが重視されています。

  • 上部構造補綴物

    【読み方】じょうぶこうぞうほてつぶつ

    上部構造補綴物とは、歯科インプラント治療に使われる人工歯のことです。

    上部構造補綴物は、白い素材が主となります。
    白い歯の素材としては、内側に金属の裏打ちのあるメタルボンドと、セラミックだけでできているオールセラミックスなどがあります。

  • 静脈内鎮静法

    【読み方】じょうみゃくないちんせいほう

    静脈内鎮静法とは、歯を削る音が怖い、「麻酔注射が怖い、痛い」、「歯を抜歯する時に引っ張られる感覚が嫌い」などの不安感や恐怖感を軽減するために行われる方法の事で、血圧や呼吸を見ながら点滴で鎮静剤を投与していきます。上腕部の静脈から鎮静剤と鎮痛剤を点滴にて投与します。

    親知らずの抜歯の際などにも用いられる方法でもあり、意識がなくなるわけではないがほぼ眠っている間に治療を行うので痛みを感じる事もなく、精神的にストレスを受けずに終える事ができます。

  • 植立

    【読み方】しょくりつ

    植立とは、何かが植わって立っている状態のことで、歯が生えている状態を「歯の植立」といいます。
    また、人工的に植立状態をつくりだす医学上の治療を「植立する」と表現します。

    歯科においては、人工歯根を顎骨に埋め込み義歯を立てるインプラント治療のことを指す場合があります。

    もともとインプラントは「植立する」という意味を持った医学用語で、歯科に限らず、身体に何らかの支えや欠損を補う人工物を立てる治療全般に使われます。

    近年は、歯科インプラントが注目を集めているため、「インプラント=歯科で行う抜けた歯を補うための人工歯根治療」というイメージが強いようです。

    インプラント治療における人工歯根の植立は、歯肉に切れ込みを入れ、顎の骨にそれ用の穴(窩洞=かどう)をあけ、人工歯根を埋め込み歯肉を閉じる方法が一般的です。

  • シーラント

    【読み方】しーらんと

    シーラントとは、奥歯の噛みあわせの部分にプラスチックを埋め込んで、その部分を虫歯予防しようという方法です。

    フッ素塗布がフッ素の膜によって歯を虫歯から守るのと理屈は同じです。膜を作る場所と膜にする材料が違うだけです。

    子供の乳歯や生え始めたばかりの永久歯によく使われます。

  • シリンダータイプインプラント

    【読み方】しりんだーたいぷいんぷらんと

    シリンダータイプインプラントとは、顎の骨に埋め込む人工歯根の部分が円筒形になっている歯科インプラントのことです。

    歯科インプラントの人工歯根の部分には、いくつかの種類がありますが、現在多くの医院で主流に使われているのは、シリンダータイプとスクリュータイプです。

    スクリュータイプはネジ式で、埋め込んだときの固定力が強いという利点がありますが、その分調整が難しく、手術をする歯科医には高い技術力が要求されます。

    一方シリンダータイプは、比較的手術の負担が少なく使いやすいタイプです。

    しかし、スクリュータイプのように最初からしっかり固定をさせるのは構造上難しいため、最初埋めたあとに数か月待ち、ある程度骨と人工歯根がしっかり定着した後でもう一度手術を行う2回法が用いられます。

  • ジルコニア

    【読み方】じるこにあ

    ジルコニアとは、歯の補綴物(さし歯やかぶせ物や義歯)に使うセラミックの原料となる化合物です。

    もともとセラミックというのは特定の物質を指す言葉ではなく、無機物を高熱で焼きかためたものの総称で、陶器や磁器、セラミックガラスなど、幅広い種類に対して用いられています。歯科治療で使われるセラミックも、元になっている原料によって特徴が違います。

    ジルコニアは、模造ダイヤモンドと呼ばれるほど丈夫で美しく、装飾品にも使われています。高熱で処理をすると美しい白さとなり、安定性が増して加工もしやすいことから歯科の材料として用いられるようになりました。

    日本においてジルコニアが歯科材料に導入されたのは比較的最近で、2005年に薬事法の認可がおりて使用が開始されましたが、その強度と美しさによって評判となり、取り入れる歯科医院も増えました。

    他のセラミックに比較してジルコニア混合のセラミックは強度が高く割れにくいので、幅広い部位に使用できます。口の中で変性もせず安定した状態を保つことができ、歯科材料としては優れています。

    しかし、天然の歯以上に硬く白いので、かみ合う相手が天然歯の場合はそれが磨り減ってしまう、人や使う部位によっては色が不自然になってしまうなどのデメリットもあります。

    そのようなデメリットを補うために、他の素材を混ぜて硬さを調整したものや、着色技術によって自然な色に仕上げたもの、ジルコニアの表面を別のセラミックで覆ったものなどもあります。

    いずれにしても費用は全額自費負担となります。

  • 歯列

    【読み方】しれつ

    歯列とは、上顎と下顎に並んだ歯の配列のことです。「歯並び」や「歯なみ」ともいいます。

    永久歯列、乳歯列、混合歯列(乳歯と永久歯が混ざった歯列)、上顎歯列、下顎歯列などがあります。

  • 歯列弓幅径

    【読み方】しれつきゅうふくけい

    歯列弓幅径(しれつきゅうふくけい)とは、顎に並んだ歯列のアーチの横幅を表し、左右第一小臼歯の咬む面の中心部の距離のことです。

    この歯の咬む面の中心と中心を結んだ線が、歯列弓幅径となります。

    これと垂直方向の歯列アーチの長さを「歯列弓長径」といい、この2つを測ることで、歯列の長さを導き出し、治療計画に役立てます。

  • 歯列矯正

    【読み方】しれつきょうせい

    歯列矯正とは、歯並びが悪い場合、もしくは噛み合わせが悪い場合にそれを矯正する治療の事です。

    歯には力が加わるとその方向に動く性質があり、それを利用して、ある一定の力を歯に加え続ける事で人工的に歯並びを矯正し、見た目の良い健康な歯に治療します。

    歯列矯正を行うメリットは、虫歯、歯周病の防止が主にあげられますが、その他、歯ぎしりやいびきが改善されたという例もあり、また、肩こり、頭痛など口以外のトラブルを解決するケースもあります。

  • シングルブラケット

    【読み方】しんぐるぶらけっと

    シングルブラケットとは、歯列の表側から使うワイヤー器具のうち、ワイヤーを結びつける羽(ウイング)が一対しかないものです。

    これに対して、羽が二対あるものをツインブラケットと呼びます。ツインブラケットはワイヤーの自由度が高く動かしやすいですが、微妙な精度の調整が難しいため、ダブルブラケットが使われる方が一般的です。

    状況に応じて、シングルブラケットとツインブラケットが組み合わされる場合もあります。

  • 人工歯根

    【読み方】じんこうしこん

    人工歯根とは、失った歯根の代わりに顎の骨に埋め込むチタン製の人工物で、フィクスチャーとも呼びます。人工歯根を使った治療が歯科インプラントで、人工歯根のことをインプラント体とも言います。

    本来インプラントとは、人体の欠損部を補うために埋め込む医療用人工物の総称ですが、最近はインプラント=歯科インプラントのイメージが強くなっています。

    歯は、表面上は歯肉から生えているように見えますが、実際にはその下にある顎骨の歯槽部に埋没して顎骨と膜でつながっています。この埋没した歯の部分が歯根です。

    歯肉より上の露出していてエナメル質で覆われた白い部分を歯冠といいます。歯冠がう蝕(むし歯)などによって欠損しても、歯根や歯周組織がしっかり残っていれば、それを土台にしてさし歯やかぶせ物ができます。

    しかし、歯根までが侵され、保存ができないと判断された場合は抜歯となります。また、歯周病によって歯周組織が減っていくと、歯自体は綺麗であっても歯根ごと抜け落ちてしまいます。

    そのような場合、人工歯根によって、義歯を支えるための土台をつくる治療をインプラント治療といいます。

    インプラント治療は、人工歯根を使わない取りはずし式の義歯(入れ歯)やブリッジに比べ、安定した咬み心地や見た目の良さを保つことができます。

  • 浸潤麻酔法

    【読み方】しんじゅんますいほう

    浸潤麻酔法(しんじゅんますいほう)とは、局部麻酔の一種で治療する部分に注射をし、麻酔薬を浸透させて身体への負担を軽減する方法で、浸麻と略されることもあります。歯科医療で最もポピュラーな麻酔法であり、知覚神経の末端を麻痺させるために使われます。

    患者に対してなるべく傷みを与えないために、治療する部分に針を刺す前に表面麻酔を行い、麻酔薬をゆっくり注入するように配慮されており、他の麻酔法で使われる針よりも細い針で行われます。

  • 審美歯科

    【読み方】しんびしか

    審美歯科とは、見た目などの美しさに重点をおいた総合的な歯科医療の事です。

    一般治療の治療では、歯の機能的な治療を主に行いますが審美歯科では形態美・色彩美・機能美の調和を目指してインプラント治療、歯列矯正、セラミックス、ホワイトニング、特殊材質を使用した人工歯などを使って見た目的にもこだわりを持って行います。

    また、歯だけではなく、歯肉や歯茎の美しさと健康にも注目しており、積極的に綺麗な歯を手に入れようとする目的で審美歯科は行われています。

  • 審美ブラケット

    【読み方】しんびぶらけっと

    審美ブラケットとは、歯列表面に使うワイヤー矯正器具のうち、透明や白の目立ちにくい色のブラケットのことです。

    通常のブラケットは金属製が多く、丈夫で矯正力が高い反面、矯正器具が明らかに目立ってしまいます。

    矯正治療には長い時間がかかり、基本的には昼間もワイヤー矯正器具をつけることになるので、特に人目を気にする若い女性などでは、矯正器具の目立ちによって受ける精神的負担が大きくなります。

    そこで、金属の素材を白色や透明のプラスチックやセラミックに変えて目立ちにくくしたものが開発され、それらをまとめて「審美ブラケット」と呼びます。

    素材によっては強度が弱まったり、費用が高額になったりするので、状況に応じて慎重に選択する必要があります。