人工歯根(じんこうしこん)

人工歯根

【読み方】じんこうしこん

人工歯根とは、失った歯根の代わりに顎の骨に埋め込むチタン製の人工物で、フィクスチャーとも呼びます。人工歯根を使った治療が歯科インプラントで、人工歯根のことをインプラント体とも言います。

本来インプラントとは、人体の欠損部を補うために埋め込む医療用人工物の総称ですが、最近はインプラント=歯科インプラントのイメージが強くなっています。

歯は、表面上は歯肉から生えているように見えますが、実際にはその下にある顎骨の歯槽部に埋没して顎骨と膜でつながっています。この埋没した歯の部分が歯根です。

歯肉より上の露出していてエナメル質で覆われた白い部分を歯冠といいます。歯冠がう蝕(むし歯)などによって欠損しても、歯根や歯周組織がしっかり残っていれば、それを土台にしてさし歯やかぶせ物ができます。

しかし、歯根までが侵され、保存ができないと判断された場合は抜歯となります。また、歯周病によって歯周組織が減っていくと、歯自体は綺麗であっても歯根ごと抜け落ちてしまいます。

そのような場合、人工歯根によって、義歯を支えるための土台をつくる治療をインプラント治療といいます。

インプラント治療は、人工歯根を使わない取りはずし式の義歯(入れ歯)やブリッジに比べ、安定した咬み心地や見た目の良さを保つことができます。

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