上顎洞(じょうがくどう)

上顎洞

【読み方】じょうがくどう

上顎洞(じょうがくどう)とは、上顎の骨の上部、小鼻の両脇あたりにある空間のことです。サイナスと呼ばれる事もあります。

上顎洞は、鼻の穴=鼻腔(びくう)とつながる副鼻腔の1つで、額の前頭洞、両目の間奥の蝶形骨洞、目頭上の篩骨洞(しこつどう)とともに、鼻腔からおくられてくる空気の連絡通路の働きをしています。

それら副鼻腔の中で、上顎洞が最大の空洞です。

上顎洞の底の部分は、上顎の歯が埋没する歯槽部と接しています。そのため、上顎の奥歯にう蝕(むし歯)や炎症がおこると、上顎洞に膿が溜まる上顎洞炎がおきることがあります。この上顎洞を拳上させて行う治療法の事をサイナスリフトと呼びます。

また、上顎の歯が抜け、その部分の歯槽骨が減ってしまった場合、インプラントを挿入するために、上顎洞の底の部分に骨を移植することがあります。

そのように、上顎洞は鼻とつながる副鼻腔の1つですが、歯科領域でも重要な関わりをする部位です。